今回は、「自分は介護士に向いていない」と思ったことがある方へ「そんなことはありません」と伝えたい内容になっています。「自分の適性を疑ってしまう心理状況」や「気付いていない事」を知って頂き、
介護士に向いていないと自分を責めている方
介護の仕事が辛いのは自分に適性がないからとお悩みの方
に元気を出して頂きたいと思います。
介護士に「向いていない」と思った時の心理状況
実は、私もそう思ってしまうことはありました。そして、調べると、私以外にもそう思って悩んでおられるかたは大勢おられましたので、その時の心理状況をピックアップしてみました。
~どんな時に思ってしまうのか~
- 介助が上手に出来ない時
- ご利用者様がわがまますぎると感じた時
- 休みが取れなくて嫌な思いをした時
- お給料が少ないと思った時
順番に解説して行きます。
①介助が早く上手に出来ない時
これは、やはり実際に業務に入ってから、感じることだと思います。なぜなら、働く前には、想像もつかなかった「忙しさ」とそれゆえ「しっかり教えてもらえない現実」があるからです。
デイサービスでも施設でも決まった時間の中で、決まった業務を行わなければなりません。そうすると、
新人の頃は、仕事自体に慣れていないのに、さらに追い打ちを掛けて、周りの先輩職員の動きに合わせて、合わせられなくても、とにかく、追いつくように「急いで行わなくてはいけない」からです。自分で思い描いていた
ご利用者様に寄り添う
目と目を合わせて話しをする
ことがどこかに行ってしまうのです。
初日にくじけてしまう人も実際におられましたす。私が勤めていたデイサービスで実際に「翌日来なかった」という方が3年間で3人おられました。ある意味決断力が凄いと思ってしまいましたが。
ですが、さすがに初日に「介護士に向いていない」という方は、あまりいらっしゃらないと思います。
介護職以外の仕事でも、どんな仕事でも、大体正社員で一通り出来るようになるまでには、最低でも3か月位必要ではないでしょうか。
ちなみに私は、デイサービスでは、入職して3か月経過してから送迎業務に携わることになりました。ですので、3か月ではまだまだ一人前ではありません。
細かい内容、例えば、施設では「褥瘡の方の処置が伴うオムツ交換」「機械浴」「記録」などは、要点を踏まえて行うことが必要になります。それに加え、「スピード」も条件に加わると3か月よりも、もっともっと経験が必要になります。
業務の流れをつかむ
上手に早く出来るようコツを知る
周りの職員との距離を縮める
ことが出来るようになれば、手際よく、業務をこなせるようになって、「介護士向いていない」と思うことは少なくなると思いますよ。
介助が上手になるまでには、時間が掛かりますので、「介護士に向いていないわけではありません」安心して下さい。
②ご利用者様の要求がわがままだと思ってしまう時
これも、「介護士」の方にはよくあることだと思います。
時には「少しは我慢してくれないかな?」と思うことはあります。例えば、「訪問介護」で実際に私が感じたことですが、御利用者様の要望は、
「スリッパを履いて欲しい」というものでした。
「そんなこと簡単!」と思うかもしれませんが、実際はスリッパが、行方不明になってしまうのです。
ヘルパーとして、各部屋を掃除をして回るのですが、はたき、モップ、掃除機、を手に持って洋室だったり、和室だったり移動している間に、スリッパを履き忘れてしまうのです。
掃除をしている本人は、キレイにしているのだから、例えスリッパを履いていなくて靴下だけであっても、汚れているとは思っていません。
ですがそのご利用者様からすると、「スリッパを履いていないと汚れる」といって、事務所にクレームの電話が入ったのです。
と思ってしまいました。
「訪問介護」はご自宅に訪問してその家のルールに従って何でも行うのが仕事です。そして、介護の仕事の中では、ご利用者様の意思を「1番尊重できる」仕事です。ですが、「どこまで気持ちを受け入れるのか」の線引きが分からない仕事でもあります。
そしてこの時は、「スリッパを履くで、履かないでクレーム?介護保険(税金)を使ってそこまで合わせるように言われるなんて。。。ダスキンさんとかの家事代行を頼んで欲しい」と悲しい気持ちになりました。
そして、そのこだわりの気持ちを、受けいれられない私は、
と感じてしまったのです。
事業所としても、「そこまでご利用者様の気持ちを受け入れるのは、ちょっとおかしい。。。」上司は、「潔癖すぎるね」と言いながらも、「大声で注意されるようなことはなく、スリッパ以外はそんなに無理を言ってこないから」と、サービスは継続。
ヘルパーさんのストレスを考慮し、「担当ヘルパーを固定させず色々なヘルパーで伺う」というものになりました。
ヘルパーだって、人間です。感情があります。「嫌だな」という負の感情を自分の中だけに溜めておくと、ストレスになってしまいます。
そういった時は自分一人で抱え込まず、「事業所全体の問題」として対処法を考えることで解決出来ました。
ご利用者様を、わがままだと思った時は、たいてい自分だけでなく他のスタッフも感じています。周りに相談することで解決しますので、「あなたが介護士に向いていない」わけではありませんので、安心して下さい。
ただし「施設の方針」があまりにも、ご利用者様側に寄り添い過ぎていることもあります。私は、その部分で耐えがたい事があり、退職を決意することになりましたので、同じ介護職の声が集まった口コミサイトやTwitterなどを見てみるのも、おすすめします。
③休みが欲しいと思う時
介護職は、24時間介護に必要な高齢者や、障がい者の方に接する仕事です。「おもてなし」するサービス業でもあります。
ですので、正社員であれば、
- 土日関係なくシフト制
- GWやお盆お正月などの連休は望めない
- 有休休暇を取りにくい(現在は法律で5日取得するように義務化された)
と言った、業界です。かといって、「我慢しなくてはいけない」というわけではありません。介護職だからと言って、「休んではいけない」わけではないのです。
ですが、私の周りを見ても、「休みがなくても、大丈夫」と思って働いている人が多いのは事実です。それが、「その人の考え」でもあるし、働いていくうちに、「慣れてしまった」ということもあります。周りの人が不平不満を言わず、納得して働いていれば、自分も同じような気持ちになっていってしまうこともあります。
現に「休みが取れない」と言うブラックな施設がある一方で、「職員を大切にする」事を掲げているホワイトな施設もあるのです。
あなたが、「自分の休みが欲しい」というのは「介護職として失格」なんて思うのは間違っています。「休みが取れない介護業界全体の悪い体質」がいけないのです。
ですので、「休みが欲しいからあなたが介護士に向いていない」ことはありません。
今まででしたら、実際に休みを申請すると「みんな取れていないからダメ」とか、「休みを取った後に、お菓子を配って、気遣いする」などと多くの施設ではこういった状況でした。
そして、そこから抜け出すには、「退職する」以外に方法はありませんでした。ですが、法律で「有休休暇5日取得の義務化」されたことにより、業界全体でも変わって行くのではないかと思います。
「休みが取れない介護業界全体の悪い体質」ですので、「休みが欲しいからあなたが介護士に向いていない」ことはありません。安心して下さい。
④お給料が少ないと思う時
これも、「介護業界」の問題になります。
介護や保育の業界では、「個人の使命感」に、業界全体が支えられています。
「お金を頂かなくても、やれます!」という独特の「善意」「奉仕の気持ち」で成り立っている部分が大きいのです。
なぜなら、昔であれば、介護や保育は、「家族や、ご近所さんが助け合って、担っていたこと」だったからです。
今では、介護は家族だけで行うことは、めったにありません。介護士が携わります。
介護士になるには、必要な知識を得て、資格も得ます。
対人援助職で、特別な介護技術も必要です。
ですが、日本の社会全体の意識が、昔のままでいるため、介護職に「敬意が払われない」のです。
介護士の中には、「お金を頂く」ことに対して、罪悪感すら感じてしまう方もいます。
ですが私は、お金を頂く事に対して、
「申し訳ない」「贅沢に感じる」「遠慮してしまう」という感情は
「間違った美徳」だと思います。
それに、最近のご利用者様は
「お金を払っているのだから、やってもらって当然」という気持ちが強く、「ありがとう」
の気持ちは薄くなってきています。
ですが、現状は
- サービス残業を日常的にさせている
- お金を頂くと「悪徳施設」に思われるために、利益が生まれるように努力していない
こういった施設が多いです。
ですが、利益を出している施設もあり、介護職が当然の権利を得ている施設もあるのです。施です。
ですので、「お給料が少ないとおもったあなたは、介護士にむいていない」のではなく、当然の権利を主張しているだけです。安心して下さい。
まとめ
悩んでいたことが、解消されましたか?
私は、
- 有休休暇が失効してしまう
- 自分の時間が欲しい
そう思う自分が「介護士に向いていない・適性がない」と思い、罪悪感を感じ、
自信も失ってしまいました。
ですが、それは、私の「資質」の問題ではなく、働いていた「施設」の問題でもありました。私は、それを知らずに、退職しました。
ですので、あなたには、その事実を知って頂きたいと思いました。
「介護職」として、今現在まで働いているあなたは、「介護業界にいなくてはならない存在」です。本当に向いていないなら、直ぐに辞めています。続けられていないはずです。そのくらい、「介護職」は簡単な職業ではないのです。
私は1度挫折し、介護業界から離れました。ですが、転職エージェントのアドバイザーに出会い、話すうちに介護業界全体の事、自分の悩みは働き方を変えれば解消されることを知る事が出来ました。今の労働状態が悪いなら、転職をおすすめします。
最後まで、お読み頂きありがとうございました。
また、介護の仕事でお悩みがありましたら、一人で抱え込むと大きくなってしまいますので、ご相談ください。もちろん無料です。お気軽にどうぞ。お待ちしています!
私は、ユニット型特別養護老人ホーム・デイサービス・訪問介護ヘルパ-の仕事をして、10年近く、介護職として、携わっていました。
ですが、激務のあまり、1度介護業界から離れることに。
その後「自分に合った働き方」を見つけ、「仕事に振り回される事なく」なおかつ、「自分や家族との時間」も手に入れ、充実した生活を送っています。
もしも、あなたが仕事をに振り回され、「もう介護の仕事はしたくない」と思っておられるようであれば、まずは、私のブログを読んで下さい。実は悩みは解決出来るのです。
あなたにとって、大切なこと、大切なものは何ですか?もしも、苦しい日が続いているのであれば、1度リセットされることをおすすめします。
なぜなら、たった1度の人生です。毎日、笑顔でいられることが大切です。自分の生活や働き方を見直してみてはいかがでしょうか?
知らないだけで、意外といろいろな、方法があるものです!
あなたにも、私のように、働きやすい職場を自分で選ぶ方法を知って、自分の時間・家族との時間を犠牲にせず、笑顔が多く、後悔のない人生を送って欲しいと願っています。